税理士事務所の顧問先管理。申告期限と資料をZohoで一覧化

2026年10月29日

今月も月末が近づくと、スタッフ全員がホワイトボードの前で足を止める。あの会社、資料まだ届いてたっけ。申告期限はいつだったか。付箋を貼り替えながら、記憶と勘で確認する時間が毎月発生している。顧問先が30社を超えたあたりから、この確認作業がじわじわと重くなってきた、という税理士事務所の話をよく聞く。

「あの会社、資料まだ来てないんじゃ」が毎月繰り返される

顧問先が10社、20社のうちは、担当者の頭の中で全部覚えていられる。でも30社、50社と増えてくると、話は変わってくる。法人の決算月はバラバラで、消費税の中間申告が入る会社もあれば、年末調整と償却資産の申告が重なる時期もある。

  • 今月決算の会社はどこか
  • 資料をお願いしてから何日経っているか
  • 催促の連絡を入れたかどうか
  • 誰が最後にその顧問先とやり取りしたか

これらを毎回、担当者の記憶やメールの検索で確認している事務所は多い。所長が「あの会社の申告、間に合いそう」と聞くたびに、担当者がファイルを開き直す。この確認作業自体が、地味に時間を奪っている。

ホワイトボードとExcelで管理すると、どこかで必ずズレる

多くの事務所では、ホワイトボードに顧問先名と申告期限を書き出し、資料が届いたらマグネットの色を変える、という運用をしている。あるいはExcelで顧問先一覧を作り、担当者ごとにシートを分けている。これらのやり方には、共通の弱点がある。

  • ホワイトボードは事務所にいる人にしか見えない。在宅勤務や巡回中の担当者は状況が分からない
  • Excelは誰かが更新を忘れると、そこで情報が止まる
  • 担当者が複数の顧問先を抱えていると、シートをまたいで確認しないと全体像がつかめない
  • 資料が届いたタイミングを記録していないので、催促してから何日経ったかが分からない
  • 所長が全体を見たいときに、担当者に聞かないと分からない

結果として、同じ確認のために電話やチャットでのやり取りが発生する。「あの件どうなってる」と聞かれて、担当者が手を止めてファイルを探す。この繰り返しが、申告期限が近づく時期にはより頻繁になる。

申告期限と資料回収状況を1つの画面に並べてみる

ここで一度、理想の状態を考えてみる。顧問先ごとに、申告期限、資料の依頼日、回収状況、担当者を1行にまとめた一覧があり、誰が見ても今どの会社がどの段階にあるか分かる状態。たとえば、こんな一覧があれば状況はかなり変わる。

  • 顧問先名と担当者名
  • 決算月と申告期限
  • 資料を依頼した日
  • 回収できた資料と、まだ届いていない資料
  • 最後に連絡した日とその内容

この一覧があれば、所長は朝の数分で今月危ない先を確認できる。担当者も、自分が抱えている顧問先の中でどこを優先すべきかが一目で分かる。資料が届いていない先には、自動でリマインドを出す、という仕組みも作れる。ただし、これをExcelで維持しようとすると、結局は誰かが手で更新し続けなければならない。更新が止まった瞬間に、一覧は役に立たなくなる。

担当者が変わっても困らない仕組みにする

もう一つ、税理士事務所ならではの悩みがある。担当者の異動や退職で、顧問先とのやり取りの経緯が分からなくなることだ。

  • 前任者がどんなやり取りをしていたか、メールを遡って確認する
  • 顧問先から「前にも伝えたのに」と言われる
  • 引き継ぎ資料を作るのに半日かかる

これは、情報が担当者個人のメールボックスやノートに閉じている限り、何度でも起きる。こうした経緯を、個人のメールボックスではなく、事務所全体で見られる場所に残しておく方法もある。Zoho CRMを使えば、顧問先を1社ずつ登録して、担当者とのやり取りの履歴や資料の依頼状況を同じ画面に残しておける。担当が変わっても、画面を開けばこれまでの経緯がすぐに分かる。

Zohoなら

税理士事務所の資料回収は、業種によって独特の項目が必要になることが多い。源泉徴収票、通帳のコピー、固定資産台帳など、顧問先ごとに依頼する資料の種類が違う。こうした独自のチェックリストを、Zoho Creatorで事務所専用の管理台帳として作ることもできる。申告期限、資料ごとのチェック欄、催促の通知まで、事務所の運用に合わせて組み立てられる。

まずは自社の運用から、試してみるのも一つの方法だ。

  • 今使っているExcelやホワイトボードで、どの情報が足りていないか書き出してみる
  • 顧問先ごとに「期限」「依頼日」「回収状況」「最終連絡日」の4項目だけでも一覧にしてみる
  • その一覧を、担当者全員が見られる場所に置いてみる

この小さな一覧を作るだけでも、毎月の確認作業がどれだけ減るか、体感できるはずだ。そのうえで、もっと自動化したい部分が見えてきたら、CRMや管理台帳のような仕組みに育てていく、という順番でも遅くはない。

And Soは、大阪を拠点に中小企業のDXを支援しているZoho導入パートナーです。顧客管理や業務の仕組みづくりについて、「何から始めればいいか分からない」という段階からご相談いただけます。

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