食品加工業のFAX受注脱却、現実的な進め方

2026年07月24日

朝、FAXの受信トレイに紙が重なっている。取引先ごとに書式が違う発注書を、一枚ずつ広げて数量を拾う。品名の略称が取引先によって違うので、ベテランの担当者でないと読み解けない。電話で確認の連絡を入れ、受注台帳に手で転記する。出荷担当に紙を渡し、そこからようやく出荷準備が始まる。こうした毎朝の作業に心当たりがあれば、この記事はきっと役に立つと思います。

なぜFAX受注はなくなりにくいのか

食品加工業の現場でFAXがなかなかなくならないのには理由があります。取引先の担当者が年配で、パソコンの操作に慣れていないことが多いからです。こちらから電子発注をお願いしても、取引先の都合で無理強いできない場面はよくあります。

それに、FAXには「紙に残る」という安心感があります。電話口での聞き間違いに比べて、文字で残っているほうが確認しやすいと感じている担当者も少なくありません。変えたいと思っても、取引先に迷惑をかけるのではという不安が、最後の一歩を止めてしまうこともあります。

いきなり全部やめようとすると挫折する

「FAXをなくそう」と決めて、全取引先に一斉にシステム導入をお願いすると、たいてい反発が返ってきます。慣れた方法を急に変えられることへの抵抗は、どんな業種でも同じです。

社内の業務の流れを整理せずにツールだけ入れてしまうと、かえって混乱することもあります。たとえば受注一覧をExcelに移しただけで終わってしまい、結局FAXの紙とExcelの二重管理になっているケースはよく見かけます。これでは手間が増えただけです。

受注から出荷までの流れを紙に書き出してみる

システムの話をする前に、まず今の流れを紙に書き出してみることをおすすめします。誰がFAXを受け取り、どこに転記し、誰が出荷の指示を出しているか。この順番を書き出すだけで、どこに無駄があるか見えてきます。

食品加工業ならではの確認ポイント

  • 賞味期限とロット番号をどの段階で記録しているか
  • 冷蔵・冷凍品の出荷締め時間を誰が管理しているか
  • 得意先ごとに単価表が違う場合、どこで照合しているか

こうしたポイントは業種特有のもので、一般的な販売管理の仕組みだけでは対応しきれないことがあります。だからこそ、自社の流れを一度紙に落として確認する作業が欠かせません。

小さく始める。一部の取引先、一つの工程から

FAXを完全になくすことを目指さなくても大丈夫です。まずは新規の取引先や、パソコンに抵抗のない得意先から、メールやWebフォームでの発注に切り替えてみる。それだけでも、転記の手間は確実に減ります。

受注データを一か所にまとめて管理するだけでも効果はあります。紙とExcelと口頭確認がばらばらに存在している状態から、受注情報がひとつの場所に集まる状態になるだけで、確認の手間や転記ミスはぐっと減ります。全部を一気に変えるのではなく、負担の大きいところから少しずつ減らしていく。そのくらいの温度感で十分です。

Zohoなら

Zohoのツールを使うと、FAXやメールで届いた注文も含めて、受注情報を一か所にまとめて管理しやすくなります。たとえばZoho CRMで取引先ごとの単価や履歴を管理し、Zoho Inventoryで在庫と出荷の状況を合わせて見る、といった使い方です。FAXで届いた分は手入力が残ることもありますが、それでも台帳とExcelと紙を行き来する手間はなくせます。

まずは自社で、受注から出荷までの流れを紙に書き出してみるところから始めてみてください。そのうえで、どこから手をつけられそうか一緒に考えたいという方は、まずは話を聞いてみるだけでも構いません。And So株式会社では、大阪の中小企業の現場に合わせた進め方をご相談いただけます。

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