DXは何から始める?中小企業の優先順位の決め方
「DXをやらないといけないのは分かっている。でも何から手をつければいいのか分からない」。そんな声をよく聞きます。エクセルの管理表がいくつも重なり、同じ数字を別のファイルに手で打ち直す。請求書は毎月同じ作業なのに、担当者が休むと誰も進め方が分からない。忙しさに追われて、結局後回しになる。心当たりのある方は多いのではないでしょうか。
DXという言葉に身構えなくていい
DXと聞くと、大掛かりなシステムを入れて会社全体を作り替える、というイメージを持たれる方が多いです。ですが実際に現場で困っているのは、もっと小さなことだったりします。「見積書を作るのに30分かかる」「同じお客様の情報を3つの台帳に書いている」「担当者しか分からない業務がある」。こうした日々の小さな引っかかりを一つずつ解消していくことが、結果としてDXにつながります。最初から完璧な仕組みを作ろうとする必要はありません。
まず「困っている場所」を書き出してみる
優先順位を決める前に、まずは社内で困っていることを紙に書き出してみることをおすすめします。難しく考えず、日々の業務の中で「面倒だな」と感じる瞬間をメモするだけで構いません。
よくある困りごとの例
- 見積書や請求書を、毎回一から手で作っている
- お客様からの問い合わせ内容を、担当者の頭の中や個人のメモにしか残していない
- 売上や在庫の数字を、複数のエクセルファイルに転記している
- 紙の書類を探すのに時間がかかる
- 担当者が変わると、引き継ぎがうまくいかない
こうして書き出してみると、実は一つの業務が複数の困りごとを引き起こしていることに気づきます。例えば「お客様情報がバラバラに管理されている」ことが、問い合わせ対応の遅れにも、営業の引き継ぎ不足にもつながっている、というようなことです。
優先順位はどう決めればいいか
困りごとを書き出したら、次はどれから手をつけるかを決めます。ここで大切なのは、「一番大変そうなもの」から手をつけないことです。大きな課題ほど関係者が多く、時間もかかり、途中で疲れてしまいがちです。
判断の目安になる3つの視点
- 毎日または毎週、繰り返し発生している業務かどうか。頻度が高いものは、少しの改善でも積み重なると効果が大きくなります
- 特定の人しかできない業務かどうか。その人が休んだり辞めたりしたときに困る業務は、早めに仕組み化しておく価値があります
- お客様に見えている部分かどうか。見積もりの遅さや対応の抜け漏れなど、外に影響が出ている業務は優先度が高いです
この3つに当てはまる業務から手をつけると、少ない労力で「変わった」という実感を得やすくなります。
小さく試して、成功体験を積む
優先順位が決まったら、いきなり全社展開しようとせず、一部の業務やチームで小さく試してみることをおすすめします。例えば、まずは営業部門の顧客管理だけ新しいやり方に変えてみる。うまくいけば他の部署にも広げる。うまくいかなければ、その時点で見直せばいい。この「小さく試す」という進め方は、失敗したときのダメージを小さくできますし、社内の理解も得やすくなります。DXは一度で完成させるものではなく、少しずつ形を変えながら育てていくものだと考えると、気持ちが楽になるかもしれません。
Zohoなら
ここまで挙げたような、顧客情報の管理や見積書・請求書の作成、問い合わせ対応の記録といった業務は、Zohoのアプリを組み合わせることで一つの場所にまとめられることがあります。すべてを一気に導入する必要はなく、まずは一番困っている業務だけを試してみる、という使い方も可能です。私たちAnd Soは、大阪を拠点に中小企業のZoho導入をお手伝いしています。「これはDXと呼べるのか分からないけれど、とにかく面倒な作業がある」といったご相談も歓迎しています。まずは今の困りごとを紙に書き出してみて、それを持って一度お話を聞かせていただくだけでも構いません。何から始めればいいか一緒に考えるところから、お付き合いできればと思っています。