士業事務所の顧客管理、Excelと紙から卒業する方法

2026年03月13日

許認可の更新時期が近づいて、去年のやり取りをExcelと紙のファイルと自分のメールボックスの中で探し回った経験はないだろうか。担当者が変わった途端、前任者しか知らない顧客の細かい事情が誰にも分からなくなる。そんな場面を、士業事務所の現場で何度も見てきた。今日はその困りごとを、Zohoでどう整理できるかという話をしたい。

なぜ顧客情報がバラバラになるのか

行政書士や社労士の事務所では、案件ごとにフォルダを作ってExcelで管理していることが多い。名刺は名刺入れ、メールのやり取りは受信箱の検索、電話でのやり取りはメモ用紙。それぞれが別の場所にあるので、ひとつの顧客について知りたいことがあると、3つも4つも場所を開き直すことになる。

さらに厄介なのは、Excelファイルが担当者のパソコンの中にしかない場合だ。その人が休むと、代わりの人は何も分からない。属人化という言葉を使うとやや硬いが、要は「あの人しか知らない」状態が積み重なっているということだ。

現場でよく見る困りごと

行政書士事務所の場合

建設業許可や産業廃棄物収集運搬業の許可など、更新期限が決まっている案件は多い。顧客ごとに複数の許可を抱えていることもあり、どの許可がいつ切れるのか、一覧で見られる場所がないと更新漏れの不安がつきまとう。手帳やカレンダーに書き込んでいても、担当者本人しか見ていなければ、事務所全体では把握できていないことになる。

社会保険労務士事務所の場合

顧問先ごとに従業員の入退社手続き、給与計算、就業規則の改定履歴などを管理する。顧問先が増えるほど、どの会社の誰の手続きが進行中で、どこで止まっているのか見えづらくなる。電話で「あの件どうなってますか」と聞かれて、担当者が席を外していると答えられない、という場面もよくある。

Zohoで顧客情報を一か所にまとめる

Zoho CRMを使うと、顧客ごとの基本情報、これまでのやり取り、対応中の案件、次にやるべきことを一つの画面にまとめられる。案件には期限を設定でき、更新時期が近づくと通知を受け取れる。誰が見ても「この顧客は今どういう状況か」が分かる状態を作れる、というのが基本的な考え方だ。

たとえば建設業許可の更新なら、顧客カードの中に許可の種類と有効期限を登録しておく。期限の数か月前にリマインダーが届くように設定しておけば、手帳を見返さなくても済む。社労士事務所であれば、顧問先ごとに手続きの進捗をタスクとして残しておくことで、担当者が不在でも他の人が状況を確認できる。

整理すると見えてくること

顧客情報を一か所にまとめる作業は、地味で時間もかかる。最初は面倒に感じるかもしれない。ただ一度整えてしまうと、更新漏れの不安が減り、担当者の異動や休みがあっても引き継ぎがしやすくなる。経営者にとっては、事務所全体でどれだけの顧客とどんな案件を抱えているのか、初めて全体像が見える、ということもある。

これは特別なシステムを入れなくても、まずは今のExcelの項目を一度書き出してみるだけでも見えてくるものがある。どの項目が重複しているか、どの情報が担当者の頭の中にしかないか、棚卸しをしてみるのも一つの方法だ。

Zohoなら

Zoho CRMは、顧客情報、対応履歴、期限管理をひとつの画面でまとめて見られるようにする仕組みを持っている。士業事務所のように、顧客ごとに複数の案件と期限を抱える業務とは相性がいい部分が多い。とはいえ、いきなり全部を移す必要はない。まずは今使っているExcelの項目を洗い出してみることから始めても構わない。その上で、どこまでZohoに任せられそうか、話を聞いてみるだけでも整理の糸口が見つかることがある。私たちAnd So株式会社も、大阪で中小企業のDXを支援する中で、こうした士業事務所の顧客管理の相談を受けてきた。気になる方は、一度気軽に話をしてみてほしい。

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