Zoho CRMとkintone料金比較|5名20名50名の年間総額
この記事の結論を先にお伝えします。
- 人数が少なく、顧客管理や営業の記録をシンプルに残したいなら、年間のライセンス費はZoho CRMのほうが安く収まりやすい会社が多いです
- 顧客管理以外にも、現場ごとの台帳や申請書など「自分たちで業務アプリを量産したい」会社は、kintoneのライトコースから始めると費用を抑えられます
- どちらも本格的に使うには、ライセンス費以外にプラグイン費や設定の手間がかかることを、契約前に数字で確認しておくと安心です
この記事の結論
連載の第1回では、Zoho CRMとkintoneがそもそも何を目的にしたツールなのかを整理しました。第2回では「結局、年間いくらかかるのか」を具体的な数字で見ていきます。使うのは、Zoho公式サイトとkintone公式サイト、そしてkintoneの連携サービスを提供するトヨクモ公式サイトで確認できた金額だけです。比較サイトやブログの数字は使っていません。すべて税抜・年間契約の金額で統一し、月払いの場合はその都度書き添えます。
まず、ライセンス費だけで比べてみる
最初に、プラグインや導入支援を含めない「ライセンス費だけ」の金額を見てみましょう。Zoho CRMは年間契約・税抜で、初期費用ゼロ、月額1,760円からの明瞭な料金体系で始められます。公式のFAQページでも、年間契約の料金についてスタンダードプラン1,760円、プロフェッショナルプラン3,260円、エンタープライズプラン5,660円、アルティメットプラン7,360円(いずれもユーザーあたり月額)と案内されています。月間契約にすると割高になり、公式の比較表では年間契約1,760円に対して月間契約は2,520円とされています。
一方のkintoneは、サイボウズの公式発表でkintoneライトコースが月額1,000円/1ユーザー、スタンダードコースが月額1,800円/1ユーザーと案内されています。年額に直すと、ライトコースが12,000円、スタンダードコースが21,600円です(いずれも税抜・1ユーザーあたり)。どちらのコースも初期費用はかかりません。
これを踏まえて、顧客管理や営業の記録を目的に、Zoho CRMはスタンダードプラン、kintoneはスタンダードコースを選んだ場合の年間ライセンス費を並べてみます。
| 人数 | Zoho CRM スタンダード(年間契約・税抜) | kintone スタンダードコース(年額・税抜) |
|---|---|---|
| 5名 | 105,600円 | 216,000円 |
| 20名 | 422,400円 | 432,000円 |
| 50名 | 1,056,000円 | 1,080,000円 |
5名の会社で差が大きいのには理由があります。これは次の見出しで説明します。20名・50名になると、ライセンス費だけで見た差はかなり縮まります。
kintoneは「10名から」の契約になる点に注意
5名の会社でkintoneの金額が思ったより高いのは、最低契約ユーザー数のルールがあるからです。kintoneの料金ページでは、10ユーザーよりご利用でき、11ユーザー目以降は1ユーザー単位でご契約いただけますと明記されています。つまり、実際に使うのが5名でも、料金は10名分請求されます。50,400円で使えるように見えても、実際の請求は10名分の216,000円になる、ということです。
一方のZoho CRMには、このような最低契約人数の縛りはありません。公式サイトでも費用はユーザー数と契約期間で変動するとされているとおり、使う人数ぶんだけの契約で始められます。3人以下の小さなチームであれば、無料プランで試すことも可能です。
たとえば「経理と営業を合わせて5人の工務店」のような会社の場合、Zoho CRMなら5人分の契約で済みますが、kintoneはどうしても10人分からのスタートになります。逆に、すでに10名以上いる会社であれば、この差は気にしなくて大丈夫です。
プラグインを足すと総額はどう変わるか
kintoneはアプリを自由に作れるぶん、帳票の出力やWebフォームの作成など、よく使う機能を別料金のプラグインで補うケースがあります。これらの機能は、kintone公式サイトの料金ページでも外部サービスとの連携、プラグイン、および拡張機能はスタンダードコース以上でのみ利用できるとされており、ライトコースでは使えません。
代表的なプラグインとして、トヨクモ社が提供するFormBridge(Webフォーム作成)とPrintCreator(帳票出力)があります。トヨクモの公式料金ページによると、FormBridgeのライトコースは月額7,000円、年額84,000円、PrintCreatorは月額7,000円〜/1ドメインで、出力枚数・レイアウト数・ユーザー数・アプリ数はすべて無制限で利用できます。どちらも1つの会社(1ドメイン)につき1契約で、人数が増えても金額は変わりません。この2つを導入したと仮定して、スタンダードコースのライセンス費に足してみます。
| 人数 | kintone スタンダードコース(年額・税抜) | プラグイン2種追加後の年間総額 | Zoho CRM スタンダード(年間契約・税抜) |
|---|---|---|---|
| 5名 | 216,000円 | 384,000円 | 105,600円 |
| 20名 | 432,000円 | 600,000円 | 422,400円 |
| 50名 | 1,080,000円 | 1,248,000円 | 1,056,000円 |
プラグインを足すと、どの人数帯でもZoho CRMとの差がはっきり出てきます。これは、Zoho CRM側では帳票出力やWebフォームに近い機能がプランの中に含まれており、公式サイトでもライセンス費用以外、初期費用やオプション費用などは発生しませんと案内されているためです。
ただし、これはkintoneが不利という意味ではありません。kintoneの強みは、プラグインを使わなくても、現場の担当者がノーコードで自分たちの業務に合わせたアプリをどんどん作れる点にあります。kintone公式サイトでもプログラミング知識がなくても、AIとノーコードで思いついた業務改善アイデアをすばやくアプリ化できるとされており、日報、経費申請、受発注管理など、1つのツールで何種類もの業務アプリを量産したい会社には向いています。顧客管理だけでなく「社内のいろいろな台帳をExcelから卒業させたい」という会社では、プラグインを足してもkintoneのほうが結果的に使い道が広がることがあります。
導入支援費は、公式サイトに金額の記載がない
ここまではライセンス費とプラグイン費を見てきましたが、実際に使い始めるには画面の設定や項目の洗い出しといった準備が必要です。この「導入支援費」について、Zoho・kintoneどちらの公式サイトにも、統一された金額は載っていません。Zoho CRMの料金ページでは初期費用ゼロとだけ案内されており、自社で設定を進めるか、外部に依頼するかは会社ごとの判断になります。kintoneについても、料金ページに記載があるのはライセンス費のみで、アプリ作りをどの程度自社で行うかによって、かかる手間は大きく変わります。
そのため本記事では、導入支援費を総額の比較には含めていません。「自社だけで設定できそうか」「最初だけ誰かに手伝ってもらいたいか」によって必要な費用は変わるため、具体的な見積もりは依頼先に確認することをおすすめします。数字で比較できるのはあくまでライセンス費とプラグイン費までだと捉えておくと、見積もりを受け取ったときに判断しやすくなります。
まとめ
今回の比較でわかったことを振り返ります。ライセンス費だけで見ると、5名のような少人数の会社ではkintoneの最低契約人数(10名から)の影響で、Zoho CRMのほうが安く収まる傾向がありました。20名・50名と人数が増えるにつれて、その差は縮まります。さらにプラグイン費を足すと、どの人数帯でもZoho CRMとの差が広がる結果になりました。
ただし金額だけがすべてではありません。顧客管理や営業の記録を一元化したいならZoho CRM、現場ごとの台帳や申請業務まで含めて幅広くノーコードでアプリを作りたいならkintoneという、それぞれ得意な場面があります。自社が本当にやりたいことと、必要な人数を照らし合わせたうえで、公式サイトの最新料金を確認しながら検討してみてください。
参考にした公式情報(2026年10月30日時点)
- Zoho CRMのご利用料金・費用
- よくある質問|Zoho CRM
- Zoho CRM 料金プランと機能の一覧表|Zoho CRM
- サイボウズ、クラウドサービスの価格体系改定および全社・大規模導入向け kintone「ワイドコース」開始のお知らせ
- 業務アプリ作成システム サイボウズ kintone(キントーン)料金ページ
- kintone(キントーン)
- FormBridge 料金
- PrintCreator(プリントクリエイター)- kintone連携サービス
- Zoho CRMの導入費用はいくら?ライセンス以外にかかる費用と他社比較
料金や機能は変更されることがあります。最新の情報は各社の公式サイトでご確認ください。
And Soは、大阪を拠点に中小企業のDXを支援しているZoho導入パートナーです。顧客管理や業務の仕組みづくりについて、「何から始めればいいか分からない」という段階からご相談いただけます。